電車を降りた時点で残り数ページだったので
そのまま立って読み続けていた。
……
ふと顔を上げたら向かいのホームにいた
お姉さんに注視されていたのであわてて逃げたけど
結局最後までその場で読んだ本。

サウンドトラック

サウンドトラック

先日の書評で取り上げたとき
ずっと追いかけているとか
書いたくせに
出てすぐ買って途中で止まってたのを思い出して
しこしこ読んだわけですが、
すごい勢いで荒唐無稽です。
古川日出男風に書くとコートームケイです。
一番最初に出てくる棄て児のトウタとヒツジコがやはり
中心となるのですが、
最初が無人島でのサバイバル→離島での養父母のもとでの生活
→東京での2人バラバラな(ある意味での)サバイバル
と物語の枠はどんどん広がって
最終的には東京全体(全住民)を巻き込みます。
まさに巻き込むという表現がピタリと当てはまる感じに、
東京が2人に振り回されます。
もちろん他に東京大混乱な原因はあるのですが
それを踏まえても2人大活躍、人惑わせまくって
殺しまくりです。
アラビアンナイトの世界でこういうことが起きても
そこはそれ、という感じでいられるけども
流石にリアル東京だとそんなバカなというかなんというか。


以下ネタバレ


いや別にいいんです。
東京が大陥没しようがコロポックルが出てこようが。
でもあんまり話の筋がワケワカランので
途中からは意味を考えるのをやめました。
出だしの調子が重いので何か深い意味が…
とも思ったけれどソレは自分のような者には
分からないものだとみなして
ネタとか萌えとかを楽しみました。
そういう視点からだと結構レニ
(性別不明の少年・少女。傷心の鴉のための映画を作る。
後にトウタと傾斜人↓を攻撃、東京大陥没の遠因を作る)
は萌えです。
それと神楽坂の崖に穴掘って住んでいる
傾斜人(コロポックル)もゴーグルとか
暗視装置とかが好きなSF者には
ぐっとくるかもしれません。いや決して
(たぶん)SFではないと思いますが。

古川日出男のリンクをたどったら
「アラビアの夜の種族」SF大賞なんだ…
うーん…